授業のこと

こんばんは。塾長の髙橋です。
各中学校では中間試験、中3生はさらに学力試験と、
中学生の皆さんは机の上で正念場を迎えていることと思います。

さて、当塾はもちろん、試験に向けての指導に
熱も入っていますが、今月より本格的に課外授業が
始まりました。

これは、当塾設立の趣旨のひとつである、
地域にねざした実践的な学びにつながるものです。
学生向けには、昨日がはじめての課外授業となりました。

はじめに、趣旨に賛同し、お子さんを出席させてくださった
保護者の皆様、そして快く受け入れをしてくださった
蘭西地区の未来をつくる会の皆様へ、深く御礼申し上げます。
ありがとうございます。

蘭西地区アンケートの集計と意見交換

塾長も幹事として参加させていただいている、
蘭西地区の未来をつくる会は、室蘭西部地域が元気な街に
なるために、商業者が自主的に構成したグループです。

(当塾は輪西地区で、厳密には蘭西地域に入らないのですが、
 個人的なつながりが強い地域であるため、加入させて
 いただいております。)

かねてより、講演会や「白鳥の宿 Ten-POP展」、
「第1回撮りFes in 室蘭」閉会式会場での催事出展など、
蘭西地区の情緒や活気づくりに、自分たちのできることから
自発的に取り組むことをしておりました。

今年度は、実際に蘭西地域にお勤めの方の、生の声を聞いて、
当会の今後の活動方針と、実際のニーズとを照らし合わせる
取り組みを行っているところです。

そして今回、アンケートの結果が取りまとまり、
自由記述で頂いたご意見の種類分けをしながら、
この会の存在意義、課題、そして地域の課題について
語り合うワークショップが始まりました。

チーム共生舎のテーブルです。
今回出席してくれたのは、高1生1名、中3生1名でした。

ピンクの用紙は「総合意見」。
意見を見て楽しそうに選別していますが、
次第に表情も真剣になってきます。

10代ならではの感性に、
塾長を始め、周りの大人たちも刺激をもらいます。
2名とも蘭西在住ではないのですが、
何かと利用することのある地域ということもあり、
思い入れのある地域だということです。

ほかにも、チーム共生舎は「買い物」の項目の
選別を行いました。

「買い物」「食」「娯楽」「文化・スポーツ」「総合意見」
5項目に大別し、さらに、いわゆる「KJ法」を用いて、
小分類を行い、相関を見ながら結論を導きます。

時間の制約上、今回はKJ法による小分類までとなりましたが、
世代を超えたメンバーが一堂に会し、5項目の模造紙を凝視する
姿は、地域にねざした実践的な教育を志す当塾としては、大変
印象深い場面となりました。

会長より、「総合意見の分析は、チーム共生舎でいいですか」
との打診があったのですが、塾生2名とも、「やります!」
と、頼もしい返事をしてくれました。

次回、10月中旬の開催までに、この日参加できなかった
塾生も含めて、関心のある塾生にはどんどん参加してもらう
ようにしたいと思います。

重ね重ね、関係各位の皆様、課外授業をさせていただき、
ご協力ありがとうございました。
また来月も、よろしくお願い致します。

受講生どんどん募集!

机の上の勉強だけに疲れたら、このような課外授業で
リアリティのある学びで、刺激を得ることもできます。

課外授業のメニューはほかにもさまざま検討中で、
もちろん塾生さんからのアイディアも可能な限り
実行に移していきたいと考えております。

もちろん、本分である学校の勉強の補足も行っています。
8月学力テストで伸び悩んだお子さんは、これをばねに、
学力テストの感覚と、過去の内容の復習に熱心に取り組み、
9月学力テストで9点アップとなっています。
さらに伸ばすべく、自ら熱心に取り組んでいます。

学びには、さまざまな形があります。
当塾は、そのそれぞれを、可能な限りサポートします。

「ホームページ見た」で、無料体験授業が1週間→2週間に延長!
総合B対策もぬかりなく!
お電話、メール、SNS等、どの媒体でもかまいませんので
まずはお気軽にご連絡ください!

<電話>090-6878-7168(塾長・髙橋)

大変ご無沙汰しておりました。塾長の髙橋です。

当教室では、9月20日(水)に、室蘭市内の演劇グループ
「室蘭VOX」様とのタイアップにより、公開授業を行うこととなりました。

特別授業 室蘭に製鉄・製鋼所をつくった井上角五郎

みなさまは、「井上角五郎」氏をご存知でしょうか。
この北海道・室蘭で、製鉄・製鋼を興した人物として、
近年脚光を浴びている、歴史に名を遺す偉人です。

室蘭VOX様では、その井上氏に関するストーリーを
演劇化できないかという取り組みをスタートされています。

この取り組みの一環として、室蘭地方史研究会所属の
伏木晃氏(日本製鋼所瑞泉閣元館長)をお招きし、
広く井上氏のことを知っていただきつつ
演劇化に向けた要点のプロットを行おうとすべく、
特別授業を開催する運びとなり、その会場に当教室を
選定して頂きました。

当日は、入場無料で、塾生さんも保護者の方も、
通塾されていない方でも、どなたでもご参加いただけます。
なお、本講演会の後、通常授業を21:30まで開催する
予定でございますので、これを機に教室の無料体験授業等で
ご利用されることも可能です。

つきましては、下記の通り開催致しますので、ご案内申し上げます。

開催要綱


・日 時  平成29年9月20日(水) 18:30~
・会 場  共生舎・スタディラウンジむろらん
      (北海道室蘭市輪西町2丁目3番1号)
・受講料  無 料
※予約不要です。
※お車をご利用の際は、輪西商店街振興組合駐車場をご利用下さい。
 (カラオケ歌屋様向かいにございます)

みなさまのお越しを、心よりお待ち申し上げます。

こんばんは!塾長の髙橋です。

この1年半を振り返ると、夏~秋にかけては、
じっくりと苦手なところと向き合う授業展開や、
自分のペースをつくるための授業展開が多く、
冬からは、受験も含め、その年度の総まとめとして
夏~秋の成果をカタチにしていく授業展開が多く
なっていたように思います。

今日は、「当塾の夏」らしい授業の模様をお伝えします。

中1予約クラス 16:30~17:30


・本日の希望科目:英語
・本日の授業内容:発音記号とスペリング
         be動詞(現在形)の使い分け

 発音記号とスペリングについては、先週に引き続き
実施しています。日本語にない音や、単純なカタカナ
英語とは違った発音を、記号と口の形・舌先の位置・
音の出し方なども含めて指導することで、いわゆる
4技能【読む・書く・聞く・話す】の総合的なスキル
アップを図るものです。

 今日の重点は、"l"と"r"、強母音の「ア」と弱母音の
「ア」の違いで、綴るアルファベットも、発音と関連性
があることを、五感で感じてもらうことでした。

 そして、1年生の英語学習でつまづく「be動詞の使い
分け」ですが、「人称」の概念をしっかり理解してもら
うことで、苦手意識が消えて「楽しい」と、満面の笑み
でした。

 わたし(たち)…1人称 あなた(たち)…2人称
 第三者…3人称 この考え方は、一般動詞でも使います。

【初】高3クラス 17:00~19:20


・本日の希望科目:数学
・本日の授業内容:数式の読み方/公式の暗記に頼らない
         問題へのアプローチ/数列

 かねてから、数学や論理性・しくみを重視する科目の
レクチャー希望をいただいておりました。高2までの私と
同じように、公式を覚えることに気を取られ、数学の
醍醐味ともいえる、「多角的な視点」「論理展開」、
つまりパズルを創り上げていくような部分が見えにくく
なっていたようです。

 今日のテーマは「数列」でしたが、n・d・二分の一…
など、ごちゃごちゃした公式を「とにかく覚える」こと、
そして、記述の答案構成も気にしなければいけないこと…
など、考えることがたくさんあって、何から手を付けて
よいのかわからないというところで。

 まず、私がお話しましたのは

数式の読解をしましょう

 「nとかdとか、実は意味があるんですよ。nは”number"、
  つまり、特に整数を意識して使われるんですね。
  昔やった円錐の体積の公式も、Vってありましたでしょう。
  Vは "volume" 体積、rは "radius"半径、hは "height"
  高さ、とそれぞれ意味があるんですね。」

 ということでした。

 英語が得意なので、こういう説明をすると、数式の
意味が考えやすくなるのでは、と思い、説明しました。
どうやら読みが当たったようです。

 「では、等差数列の和で、2分の1が出るのは、
  どういうことでしょう。などなど、まずこの公式の
  意味を噛み砕くために、いったん公式から離れて、
  与えられた条件だけで等差数列を仮定してみましょう。」

数学が苦手になるのは、だいたい…


 ・公式が複雑
 ・記述式になると順序を気にして進められない
 というところが、原因として大きくなると思います。

公式は後からでもよい

 公式は、そもそも、自分で見つけた規則性を一般化
したものの集積です。だから、まずは公式にこだわらず、
与えられた条件をしっかりと「読解」します。

(この辺りは、長くなりそうですので、また別の機会に。)

この2時間で、数学の見方が変わってきたようです。
一人で考える時間は、なかなか苦しいものですが、
いっしょに「読解」すると、楽しいようです。

夜間オープン 中3 18:30~21:30


(ダイジェストとしてお伝えします)

自分の時間の使い方をしっかり持っているお子さんです。
瞬発型ですが、2学期以降訪れる、毎月の学力テストでも
耐えられるようにしていきたいと思います。

今日は数学の平方根でした。単元テストと聞いていたので
最初のころの問題も出してみました。言葉の定義や考え方
を思い出してもらうのに、良い機会だったと思います。

総括

 苦手な原因を探り、いっしょに向き合うことで、
実はそれが楽しい事だったり、大事なことだったりすると
いうことに気づくこともあります。

 大一番を迎えるときに試されるのは、自分の力です。
だから、あくまでも私は、自転車でいう「補助輪」に
すぎないと考えています。

 苦手なところを扱って、笑顔で授業を終了する。
そこには、次の苦手な箇所を、どうやって調理するのか、
楽しみに思う気持ちも、あるのかもしれませんね。

 今日もお読みいただき、ありがとうございます。

こんばんは。久しぶりの塾長ブログとなりました。
私自身よく気を付けていることで、かつ、レクチャーにも活かしていることが、
「立ち止まって考える」ということです。

なにかと気ぜわしいと、落ち着いて考えることができなくなります。
そして、結果が伴わないと焦ってしまうと、さらに悪循環に陥ることもあります。
そんなときは、一度「立ち止まる」ことも選択肢に入れてもよいでしょう。

コーヒーブレイクに合いそうな画像を探してきて、思い出しました。

最近、毎週水曜の小学生コースでは、低学年の塾生にパソコンを体験してもらっています。
本人希望によるもので、検索エンジンの使用方法やキーボードのローマ字打ちなども指導しています。
その分、学校での学習内容は「止まった」状態になります。
しかし、学校での学習内容についても、進み具合や出来を確認しながらレクチャーをしていますので、
塾長監督のもと、パソコン使用でちょっと「立ち止まって」もらっています。

家で、「毎週ここに来るのが楽しみだ」と言っていると、親御さんからお話を伺っています。うれしいですね。

さて、本題は、今日の中学3年生の数学の一コマからです。

室蘭市内の中学校では、ちょうど、因数分解の公式の領域に差し掛かっています。
共通因数をカッコの外に出すものまでは、問題なかったようですが、
この公式にさしかかると、「うーん…」というお子さんがいます。

該当部分の教科書を読むと、
x²+ax+b について、aが和、bが積で、それぞれを満たす数を探す…ということが、
和と積の表で表されています。
しかし、残念ながら、この部分は、ただ読むだけでは理解できません。

当塾ではどのように、因数分解を指導しているかといいますと。

「因んだ数」を掛け合わせると、式の展開になりますね。
その式を「因んだ数」で分解するのが、因数分解ですよ。

つまり、

展開と因数分解は、逆の作業をしていると思ってください


(数学的には異論があるかもしれませんが、便宜上です)

ということを強調しています。

そして、「因数分解をする」という順番ではなく、その逆の順番を書いて説明すると
「もうだめかも…」と言っていたお子さんが、「あ、できるできる!」という笑顔に変わりました。

(例) x²-8x+15の因数分解(啓林館「未来へひろがる数学3」27ページ例6)

 (x+◇)(x+□)
=x(x+□)+◇(x+□)
=x²+□x+◇x+◇×□
=x²+(□+◇)x◇×□
=x² -8x15

これで、”□+◇=-8,◇×□=15”を意識してもらいます。

次に、定数項15は「何かける何か?」を挙げてもらいます。
九九から当たってもらうようにするとスムーズでした。

そして見事に、足して-8となる2数の、-3と-5を見つけました。
ちなみに(-3)×(-5)=15、ですよね。

このようにして書きましたが、書いているものを読むだけでも難しいと感じれば難しいのです。

やはり、ここは、表情を見ながら進めることで、
・どこにどうつまづいていて
・つまづいたところでどう思っていて
・その部分をどうしたいのか
ということが、ようやくわかるようになるのです。

大人こそ、一度立ち止まる必要があるのでは

この事例では、教える側が「一度立ち止まる」ことを覚えなければならないと思いました。
というのは、やはり年数を重ねていると、「この式のパターンはこうで…」という「型」の説明から
入ってしまいがちになるということです。

しかし、それぞれのお子さんが、どの「型」を使おうとしているのか、
あるいは「型」に頼らず、自分の考えをひも解いていくのか、
ここを、私たちが立ち止まって、見極める必要があると思いました。

経験から物事の解決の処理速度が上がるというのはいい事ですが、
人対人ということを考えると、経験にも差がありますし、
バックグラウンドにも違いがあるわけですから、同じように処理させるのは
よいのかどうかを見極めたいところです。

そして、「こうすればもっとよくなるかも」という提案をすることで、
話を聴く側は「自分はこう思うけど、相手にも一理あるかも」と思うようになります。

立ち止まって考える。
時には大切なことだと、今日改めて思いました。
そうすることで、次の一手も打ちやすくなりますし、成果の質の向上も期待できるでしょう。

今日もお読みいただきありがとうございます。

こんばんは。塾長の髙橋です。
今日の話題は、中3生の数学についてです。

まず、どの学年も、最初は文字と式から始まりますが、
3年生になると、「展開」「因数分解」という、
今後、数学を学ぶ上で絶対に欠かせない計算を扱います。

「展開」と「因数分解」は、いわば逆の操作をすることになります。
最初に扱う「展開」は、中3以上の数学を扱う上で、
本当に大切なところとなります。

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こんばんは!久しぶりの塾長ブログです。
今日は、小4生1名、中3生2名、高2生1名へのレクチャーでした。
いずれも算数、数学の分野で、新しい学年になってから最初の領域ということもあり、
それぞれが心機一転し、課題に臨んでいました。
今日はその中でも「本質をとらえること」についてお話をしたいと思います。

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こんばんは。塾長の髙橋です。

3月7日で、北海道の高校入試はすべて終了となり、
あとは3月17日の公立高校入試の合格発表を待つのみとなりました。

当塾では、かねてより高校生に対しては、英語指導を中心としておりましたが、
数学も、より実践的な指導できるよう、研鑽を積んでいるところであります。

一部領域については、高校数学も見せていただくことがあり、
先般、受験が終わった3年生に、高校数学の入り口となる、
「文字と式」の次数4以上の取り扱いについて指導を行いました。

いわゆる「赤チャート」(※)を参照しながらですが、
最初の計算領域に関しては、計算量の多さにもひるまず
果敢に挑み、全問正解をしていました。
この先も非常に楽しみです。

また、いま受け持たせていただいている高校生は、
いよいよ「ザ・高校数学」といわんばかりの領域である、
複素数と高次方程式にさしかかりました。

どうしても、高校数学は、大学受験を念頭にした計算や証明に気が向かいがちで、
「これをすることで、何が見えてくるのか?」ということや、
「この式が言いたいことは、どんなことなのか?」といった、
「公式や計算の向こう側」に触れる機会が、普通に過ごしていると、
ほとんどないと言わざるを得ないでしょう。

複素数や三角関数は、交流電源と位相のお話で使うそうですが
(その領域の専門家ではないので、本を読んだ限りの知識ですが)
こういった話を、私もきちんとできるようになりたいですね。

複素数平面・三角関数・円の方程式。
中学で扱った三平方の定理が基礎になる領域です。
受験勉強だと思うと、知識が散逸しがちにはなりませんか?
困ったときこそ、基本に立ち返るということが、高校数学では求められます。

話は変わりますが、今年の公立高校入試は、
「問題の形式を大きく変えることはないものの、考え方や視点を変える問題が増えるだろう」
という読みは、少なからず当たっていた感じがしています。

数学の学校裁量問題の一番最後の問題は、特にそうです。
半円の部分だけとにらめっこしていては、時間だけが過ぎていきます。

「ひょっとして、描かれる軌跡は、円弧の4分の1では?」

記述で計算過程を書かされる問題ではなかったので、
そういう仮定を自分でたてながら進めるということも、時には大事です。
インスピレーションも、時には突破口になります。

そして、それを突破したときの歓びは、ひとしおでしょう。

それを伝えられるように、引き続き私も学び続けたいと思います。

※「赤チャート」…数研出版から出版されている、高校数学の参考書、
「チャート」シリーズで、最も難易度の高いものとされています。
種類は、やさしい順に、白、黄、青、赤。

こんばんは。
いよいよ明日は、北海道公立高校入試当日となりました。
3年生在籍7名中、進路の確定した3名を除く
4名が明日の試験に挑みます。

今日は、3年生2名に対し、入試前最後の授業を行いました。

・数学の記述は、わかっている部分は必ず書いて、
 解答用紙にツメあとをのこすこと。
 計算や証明を書かせる問題では、一部正しい内容であれば
 部分点が必ず得られるからです。

・英作文も、できるだけしっかりツメあとを残すこと。
 文法的な誤りがあっても、内容が理解できるものであれば
 (例→動名詞にすべきところを原形にした、など)
 中間点が加点されるからです。

・社会科は、完全解答が多いので、大問1や、
 途中に出てくる記述をしっかりと書くこと。

上記3点を、試験前最後の訓示としました。

数学の基本を再確認したい、と
昨日の夜にメッセージをくれたお子さん。

自分から、あれをしたい、これをしたい、ということが
入塾時ではあまりありませんでしたが、
この1か月で、自分のしたいことを、目的も含めて
明確に主張してくれるようになりました。

不安だった計算の基礎も、取りこぼしはみられず、
資料の整理が出ると、少し心強いようでした。

文字と式の計算の確認中、気付いたことがありました。

それは、数学が苦手なお子さんほど、
式の持つ意味をしっかりと理解させなければならない、
ということでした。

ただの数字の四則計算ではなく、
「なぜここでかけ算になるのか」
「なぜ係数1は書かないのか」
などを、じっくりと考えさせる時間が必要だということです。

私もかつてそうでしたが、計算を早く処理することに気を取られ、
それぞれの式の持つ意味を、表面的にしかとらえることが
できませんでした。

そこにあった、心のブロックの要因は、「焦り」です。

どうか、明日受験されるみなさまは、
いままでの積み重ねを信じて向かって行ってください。

焦りや不安はかならず起きると思います。
ですから、焦るな、や心配するな、とは言いません。

これらは自然に起こる感情なのですから。

では、焦ったり心配したときにどうするのか。

これが一番大事です。

個人個人で、こういった厳しい心理的要素に対処する方法は
違ってくると思いますが、私なら一度、わからない問題は
飛ばしたりして、着眼点を変えるようにします。

「人」という字を掌に書いて飲み込むのを3回やれ、
という話も、きいたことがないでしょうか。

自分なりに、厳しい心理的要素に対抗する手段を持っているのが
一番良いのですが、こればかりは、一朝一夕では身につきません。

人生最初の大きな節目です。

ここから、自分の心の成長につなげられますように。

そして、受験される皆様に、発表日の笑顔がもたらされますように。

こんばんは。塾長の髙橋です。

公立高校入試まで、あと5日となりました。
当塾でも、3年生はラストスパートに取り組んでいます。
学習指導もそうですが、面接に関する情報についても、
いっしょに確認し、必要に応じ面接指導も行っております。

(なお、当塾3年生在籍7名中、推薦3名全員合格を
 手にしております。おめでとうございます!)

今日の塾長ブログは、「資料の整理」から。

平成26年度北海道入試問題の、大問3です。
以下、わかりやすくするため改題にします。

相対度数はなぜ割り算?

Q:ある学校では、生徒60名の通学時間を調べたところ、
  10分以上15分未満が18名となりました。
  この階級の相対度数を求めなさい。

→ 割合(相対度数)についての計算を知っている方であれば
 すぐ、18÷60=0.3 と求めることができます。

ですが、この手の問題は、計算が簡単なゆえに、
(パーセントであれば100を乗じ忘れやすいのですが
 相対度数は100を乗じなくてよいのです)

計算の意味を忘れて、当日の緊張感でやられる、という
あなどれない問題であると思います。

視点を変えてみる!

比の計算がわかっていれば、

(全体):(該当者数) = (全体の相対度数):(該当の相対度数)

という、比の式をつくることができます。

 ・相対度数を x とすると、相対度数は全体で1なので
  60:18=1:x
     60x=18
       x=18÷60  ←ここ!
       x=0.3

「割合」が言いたいこと

この事例では、全体60名に対して、該当者18名という、
分量を感覚的にとらえやすい数字になっていると思います。

ところが、全体が18,000名で、正確な該当者数が
わからない状態で、18,000名の一部の60名に質問をして、
18名が該当した場合、ざっくりと30パーセント程度
(相対度数では0.3程度)ではないか、という推測を
立てることができるかと思います。

この推測から、該当者は18,000×0.3=5,400名
程度になるのでは?という見込みができるようになります。

最初から正確な該当者数を求められる場合を除いては、
こうした推測(や、推測を立てる考え方)により、
おおまかな該当者数を見込む(大まかな話の筋をつかむ)
ということができるようになってきます。

地理の入試問題でよく出る「縮尺2万5千分の1」。

これも、実際の距離が1000mであるものを、
自分の目で、足で、体で、一瞬で把握するということは
物理的に不可能であり、これを2万5千分の1に縮めて
0.04m、つまり4㎝の距離にしてしまえば、
どこからどこまでの距離か、視覚的に見えるようになります。

顕微鏡のレンズの倍率を変える作業と、似ていませんか?

つまり、

数字の入り繰りにとらわれず、話の全体像と
部分的なことがらを、理解しやすくする作業

これが、割合(相対度数)を求めることの意義になるでしょう。

もちろん、数学的にこうした数値を求めること自体に意義があり、
それに触れていないのはいかがなものか?という異論もあるのでは
ないかと思います。

しかしながら、私がかつてそうであったように、数学が苦手という
お子さんは、文系的な説明で納得することも多いので、
私としては、こうした伝え方をしております。

数学と英語を学ぶと、頭の体操になる、ということは、
春の講習①あたりで、お伝えできればと思っています。

本日もお読みいただき、ありがとうございました!