視点を変えて

こんばんは。塾長の髙橋です。

公立高校入試まで、あと5日となりました。
当塾でも、3年生はラストスパートに取り組んでいます。
学習指導もそうですが、面接に関する情報についても、
いっしょに確認し、必要に応じ面接指導も行っております。

(なお、当塾3年生在籍7名中、推薦3名全員合格を
 手にしております。おめでとうございます!)

今日の塾長ブログは、「資料の整理」から。

平成26年度北海道入試問題の、大問3です。
以下、わかりやすくするため改題にします。

相対度数はなぜ割り算?

Q:ある学校では、生徒60名の通学時間を調べたところ、
  10分以上15分未満が18名となりました。
  この階級の相対度数を求めなさい。

→ 割合(相対度数)についての計算を知っている方であれば
 すぐ、18÷60=0.3 と求めることができます。

ですが、この手の問題は、計算が簡単なゆえに、
(パーセントであれば100を乗じ忘れやすいのですが
 相対度数は100を乗じなくてよいのです)

計算の意味を忘れて、当日の緊張感でやられる、という
あなどれない問題であると思います。

視点を変えてみる!

比の計算がわかっていれば、

(全体):(該当者数) = (全体の相対度数):(該当の相対度数)

という、比の式をつくることができます。

 ・相対度数を x とすると、相対度数は全体で1なので
  60:18=1:x
     60x=18
       x=18÷60  ←ここ!
       x=0.3

「割合」が言いたいこと

この事例では、全体60名に対して、該当者18名という、
分量を感覚的にとらえやすい数字になっていると思います。

ところが、全体が18,000名で、正確な該当者数が
わからない状態で、18,000名の一部の60名に質問をして、
18名が該当した場合、ざっくりと30パーセント程度
(相対度数では0.3程度)ではないか、という推測を
立てることができるかと思います。

この推測から、該当者は18,000×0.3=5,400名
程度になるのでは?という見込みができるようになります。

最初から正確な該当者数を求められる場合を除いては、
こうした推測(や、推測を立てる考え方)により、
おおまかな該当者数を見込む(大まかな話の筋をつかむ)
ということができるようになってきます。

地理の入試問題でよく出る「縮尺2万5千分の1」。

これも、実際の距離が1000mであるものを、
自分の目で、足で、体で、一瞬で把握するということは
物理的に不可能であり、これを2万5千分の1に縮めて
0.04m、つまり4㎝の距離にしてしまえば、
どこからどこまでの距離か、視覚的に見えるようになります。

顕微鏡のレンズの倍率を変える作業と、似ていませんか?

つまり、

数字の入り繰りにとらわれず、話の全体像と
部分的なことがらを、理解しやすくする作業

これが、割合(相対度数)を求めることの意義になるでしょう。

もちろん、数学的にこうした数値を求めること自体に意義があり、
それに触れていないのはいかがなものか?という異論もあるのでは
ないかと思います。

しかしながら、私がかつてそうであったように、数学が苦手という
お子さんは、文系的な説明で納得することも多いので、
私としては、こうした伝え方をしております。

数学と英語を学ぶと、頭の体操になる、ということは、
春の講習①あたりで、お伝えできればと思っています。

本日もお読みいただき、ありがとうございました!

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