月次アーカイブ: 1月 2017

夜分遅くに失礼します。塾長の髙橋です。

私の専門は英語(中学~大学)、数学(中学と一部高校)と現代文ですが、
たった一人で教務を行っていることから、
ほかの科目もアドバイザー的な観点で見させていただいております。

今日は、「理科」のお話です。
かつて苦手だった科目の一つですが、今は再び学び直しているところです。

中学理科には、地学、物理、化学、生物の4ジャンルがありますが、
特に質問を受けることが多いのが、
・物理…滑車の問題
・地学…天体の見え方 もさることながら、特に多いのは

化学がよくわからない

ということです。

塾長と名乗っている私も、文系の純粋培養状態だったので、
理系科目が苦手なお子さんの気持ちは理解できます。

今は教えることが仕事なので、かつて苦手だったとは言いながらも、
少しずつ指導スキルを磨いていきたいと思いながら、
日々仕事にあたっております。

最近、むしろこうした範囲のことを聞かれてうれしく思います。

それは、

「お子さんがどこでどう悩んでいるのかが、
手に取るようにわかる」

ということです。

化学の場合の疑問点の多くは、これら3パターンです。
・グラフの活用方法がわからない。
・化学式のしくみがよくわからない。
・イオンがよくわからない。

今回は、イオンについて。

水素イオンやナトリウムイオンのような、1価の陽イオン。
マグネシウムイオンのような、2価の陽イオン。
塩化物イオンや水酸化物イオンのような、1価の陰イオン。

などなど。

特に、価数の話がよくわからなかったようです。

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※「電価」とありますが、正しくは「電荷」です。ごめんなさい。

たとえば、塩化マグネシウムの電離式。

マグネシウムは、原子番号12で、最外殻電子数は2です。
塩素は、原子番号17で、最外殻電子数は7です。

最外殻電子は、第三周期元素までは、2個→8個→8個というモデルで
教科書にも記載されています。

(細かい話になると、中学レベルをはるかに超えかねないので、
 ここらへんまでの規則性と、便宜的に銅イオンは2価ということを
 覚えておくように伝えています。)

水素イオンは、なぜ、1個の電子を失うのに、エイチプラスと書くのか?

私も、お恥ずかしながら、中学卒業までは、なぜ?という疑問がぬぐえず、
そんなものか、と思いながら入試を迎えたものでした。

当時(いまからおよそ15年前)は、最外殻電子の話は、高校の化学でくわしく
扱ったと思うので、中3時点では今ほど詳しくなかったように思います。

通常の(イオン化していない)原子は、原子核に+の電荷のある陽子と、
その周りの、−の電荷のある電子とが、同数存在しています。
つまり、電気的には±0ということになります。

ところが、水素は、最外殻電子は1であり、イオン化するということは、
最外殻電子をどこかへ放出することになるため、
電気的には、原子核の中の「陽子(+)」が、電子(-)より1つ多いので、
+の性質を持っているということになります。

これが、「エイチプラス」の正体です。電子を放出したので、電気的には
陽子(+)が1価分多い状態ということになります。

最初は、ポカーンとしていた生徒さんも、
理屈を説明され、少しずつ納得していったようです。

話は戻りますが、

自分がわからなかったからこそ、当時を思い出して、
 どういう説明なら、よりわかりやすかったか?

このことを常に心がけて、お伝えしています。

自分ならどうやって教わりたかったか。

これは、一度学習につまづいたことがあるからこそ、
提示してあげられる形なんだと思いました。

本日も、お付き合いありがとうございます!

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こんばんは。塾長の髙橋です。

今日は、中3生の質問の内容から、学習方法の提案に至るまでの
お話をしたいと思います。

歴史ってどうやって勉強すればいいですか?

どの科目も、必ず「どうやってやればいいか」という疑問に
誰しも直面することと思います。

特に、歴史が苦手なお子さんは、人物や制度の

「名前」「名称」

を「覚えなければならない」と思って、苦痛になります。
(私も学生時代はそうでした)

私自身、歴史のことを学び始めたり、
あるいは、自分自身の会社員時代の落第を思い返すと、
何か心理的な法則があるのでは?と思いました。

「義務感」だけでは知識は定着しない

気分のむらや変調に悩まされ続けた私が、言葉にしないうちに
受講生さんの状態を見つめて、アプローチするときの考え方を
整理してみます。

・「やらなければならない」
……なぜ?→自分の目指す先にあるもの(受験生なら志望校合格)を手にするため。

・「だけど……」
……(1)やらなければいけないことより「興味・関心」が優先する「何か」がある。
 (2)心身の調子が整わないので、単純に休息が欲しい。

・「ではどうやって?」
……(1)「すべきこと」と「興味・関心」を近づける。
 (2)近づかない場合は、近づきやすいように、知識や心身の状態について整理する。
 (3)心身の調子を整える時間も「必要な時間」としてとらえる。
    ただし、偏りがないように、休むときはしっかり休んで、やるときの
    エネルギーを蓄えることを意識する。

<目標>「やりたくないけどやらなければ」
    →「わかると楽しい。もっとやりたい」につなげる。

歴史を学ぶ上での「痛しかゆし」な点と対策

・理科の実験などと違って、リアリティーが見いだしづらい
時代、人物、事柄の整理が難しい

今回相談されたお子さんも、特に人物が苦手とのこと。

「一度、暗記しようとする気持ちを捨てたほうがいいのでは。
 自分ならどう思う、とか、自分ならどうしたい、とか、
 自分も登場人物と考えて、史実と照らし合わせるのはどう?」

「でもその時間もなかったら、少なくとも、

 ”いつ” ”どこで” ”だれが” ”どうした” と ”なぜ”

 を、それぞれの時代ごとにまとめてみては?
 大きな流れが見えれば、時代背景も、細かな人名や政策も
 わかるようになってくるはず。

 特に”なぜ”の部分は、意外と軽く見られがちだけど、
 ここがわかると一気に歴史が面白くなるよ!」

というわけで、歴史できごとシートなるものを手交。

サンプルとして飛鳥~奈良時代をまとめています。

「これなら、少しまとめられそうな気がする!」とのこと。

「気付き」をほめる

「ちなみに、このパターンで、公民や地理も使えそうですか?」

非常にいい質問が来ました。
まるで、私がこのシートを作った真の意図を汲んでくれるかのように。

「はい。項目の名前を必要に応じて変えてみたら、使えると思いますよ。
 ためしに、白地で何枚か渡しますので、使ってみて感想を教えて
 いただけませんか?」

実は、このお子さんの発言の通り、他の科目でも、事柄の整理に
使えるように開発したいという狙いもありました。

「さすがだね。私が作った意図はまさにそういうところにあるんですよ。」

歴史の教科書とシートを手にして、笑顔を見せてくれたのは、
やはりうれしいものですね。
どうしてもやらなければいけないけど、どうやってアプローチしたらいいか
わからなくて嫌になっていたものについて、切り口が少し見えたのでしょうか。

「どの時代でも、どの科目でもいいので、作ったら見せてくれませんか?」

「わかりました!」

彼女の中に、歴史が織りなすドラマチックなビジョンが生まれることを
願いつつ、きょうはこのへんでタイプの手を止めたいと思います。

本日もお読みいただき、ありがとうございました。

1件のコメント

こんばんは。塾長の髙橋です。

本日より、当塾がどういった進め方をしているのかについて
少しずつ「授業のこと」カテゴリーで記載していきたいと思います。

「なぜ」の化学反応

当塾は、夜間コースでは学年別、習熟度別のクラス分けを
(現在のところ)行っておりません。

したがって、あらゆる学年のお子さんが一堂に会し、
それぞれの学びたいことについて取り組み、
講師はそれをサポートするという形式をとっています。

今日は【中2 1名・中3 2名・高1 1名】の混成でした。

高1の塾生さんから
「10進数以外の表記が使える事例があるのか?」
という質問がありました。

おもむろに、黒板に※「カラーコード」について書く私。

※・コンピュータ上で表される色を6桁の数で表したもの。
・16進数(0~9までの数字と、A~Fまでの文字)を用いて、
赤・緑・青の色の濃さを表す。
・上2桁で赤色、中2桁で緑色、下2桁で青色。
・0が色なし、Fが一番強い色味となる。
(例)#000000は黒色、 #FFFFFFは白色、 #FF0000は赤色

この話をすると、中3の数学好きな塾生さんが反応。

中3生「今どんなことをしているのですか」
高1生「10進法以外での数の表し方だよ」

(中略)

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ゼロ倍とゼロ乗

たとえば、2進数での111は、
【2の2乗×1 + 2の1乗×1 + 2の0乗×1】
=4+2+1
=7

となります。この説明で、

中3生「2の0乗は0じゃないんですか?」
と質問がありました。

私「0倍と0乗は違うんだよ。
  0倍ということは、「無にする」ということ。
  つまり”数として存在しな”くなるんだよ。
  だけど、0乗ということは、”数として存在する”けど、
  1に何もかけないということだよ。」

中3生「なぜ1が出てくるの?」

私「たとえば、2という数は、1×2だよね?
  ということは、”1に”2を1回かけているんだよね。
  つまり、数を考えるときの出発点が1と考えるんだ。」

高1生「たとえば、なにもない状態が0で、
    その場所に着ぐるみが1つ持ち込まれたとしよう。
    着ぐるみは1つあるけど、中に人はいないよね。

    いま、2という人が着ぐるみの中に入るとしよう。
    そうすると、そこに着ぐるみを着た「2」さんが
    一人いることになるよね。これが1×2ということ。」

中3生「おお!わかった!」

なんと、その調子で、n進法の話を理解してくれました!
n進法の小数点の話も。

そして、高1生も、もやもやしていたn進法の話が
(小数の話も含めて)はっきりわかるようになりました!

※これは20分ぐらいのやりとりの一部です。

※残り2人の塾生さんは、自分で決めたテーマを黙々と学習し
 この解説を行った後に、それぞれのテーマでフォローしています。

数字からのメッセージ

前の日は、別な中3生に「標本調査」のお話をしました。
数学の苦手な塾生さんなのですが、

「数字というよりは、文章を読めるかどうかの話だよ」
と伝え、問題演習をしながら用語の解説を行いました。

ちゃんと理解してくれたようです。
なんとか、この分野は定着まで導きたいと思います。

数学=数字だけを扱う学問?
いいえ、違うと思います。

私は、数学は「説明ツールの1つ」としてとらえています。

数学が苦手だった私だからわかるのですが、

「数学=数字(文字、記号、幾何)だけ」だと思っていると
遅かれ早かれ、痛い目にあいます。

目的「なぜ事柄を数学的に表すのか?」
手段「どうやって数学的に表すのか?」

数学に限らず、どの科目もこうした考え方に立って指導していますが、
特に数学は、頭の体操としても、こうした考え方が有効です。

特に標本調査は、製造業、事務、いずれも考え方として有用です。

言葉も大事ではありますが、
考え方をしっかり吸収してほしいと思い、レクチャーしています。

統計にだまされないものの見方も、
教科書に出てくる「傾向を見る」という表現から、
しっかり伝えるようにしています。

このように、数字や記号からのメッセージを読み解くことを、
今年度はもっとしっかり(かつわかりやすく)伝えていければと思いました。

長文にお付き合いいただき、ありがとうございました!

こんにちは。塾長の髙橋です。

当「共生舎」では、まちの事業主さんや
活躍されている方をお招きし、
お話を伺ったり情報交換をしたりする
「共生舎文化祭」を開催しております。

ことし1回目は、昨年9月「生きものカフェ」で
移動博物館展示や生物のお話を頂戴しました
羽馬さんによる講演会となります。

「外来種について学ぼう!」をテーマに、
命の問題、道徳についての問題を考えます。

<開催要綱>

◆ 日 時 平成29年2月12日(日) 15:00~17:00
◆ 会 場 共生舎・スタディラウンジむろらん
      北海道室蘭市輪西町2丁目3番1号
◆ テーマ 「外来種について学ぼう!」
◆ 講 師 羽馬 千恵 氏
      (人と生きものをつなぐ博物館 まなびや 代表)
◆ 料 金 おとな;500円  学生;無料

詳細はこちらのPDFをご覧ください。

お問い合わせ・お申込みは
090-6878-7168 または official_taka@hotmail.com(髙橋)まで
※ご予約不要ですが、なるべく事前にご一報いただけると幸いです。

みなさまのお越しを心よりお待ちしております。

こんにちは。塾長の髙橋です。
いつも当サイトをご覧いただき、ありがとうございます。

さて、この度、中3生向けに、
土日祝限定で、完全個別指導の
「スタディクリニック」を開催致します。

弱点強化、もしくはさらにパワーアップしたい箇所について、
国数英中心で、ご希望の科目のご希望の箇所を徹底指導致します。
(理社もある程度は対応可能です)。

土日祝の原則10:00~17:00の間の2時間で
相談+問題演習を、完全に個別で行います。

期間:平成29年1月21日(土)~平成29年3月5日(日)
料金:2時間 4,000円(塾生3,000円)
※3日前までにご予約をお願い致します。
※時間帯は双方協議の上決定と致します。
※事前に指導を受けたいポイントをご連絡いただけるとスムーズです。
※西胆振以外に在住の方でもご利用いただけます。

お申込み、お問い合わせは
090-6878-7168 または official_taka@hotmail.com
(担当:髙橋)までお願い致します。

要領はこちら(pdf) および告知フライヤー(pdf)
ご覧ください。

みなさまのご利用、心よりお待ち申し上げております。

※ご予約状況はこちら(pdf)でご確認願います。

あけましておめでとうございます。
塾長の髙橋です。

昨年は皆様に大変お世話になり、
誠にありがとうございました。

みなさまにとって、素敵な一年となりますよう
心よりご祈念申し上げます。
今年もよろしくお願い申し上げます。

おかげさまで、当塾「共生舎」ならびに教室
「スタディラウンジむろらん」は、
本日をもって創業一周年となりました。

本日13時より、下記の要領で創業1周年記念の
イベントを実施致します。

お時間の許す方は、ぜひ遊びにいらしてくださいね。

<<イベント概要>>

13:00~ ラウンジ無料開放
※昔懐かしい黒板への落書き!を楽しめます。
※フリードリンク、お菓子、図書をお楽しみください。

14:00~15:00 塾事業説明会
15:15~17:15 トークセッション~世相と教育~

17:30~ 第7回異業種交流会
※こちらは有料となります。
 大人5,000円、お子様3,000円となります。
※予約制でしたが、本日キャンセルが生じたため
 3名様ほど飛び入り可能でございます。
 各方面からあらゆる方がお見えになります。
 事業計画、参加者さんの楽しいプレゼンテーション、
 クイズ大会もあります。
 こちらもぜひ、遊びにいらしてくださいね。

みなさまのご参加、心よりお待ち申し上げます。